小規模事業者持続化補助金申請をはじめとする補助金申請には様々な提出書類が必要となります。
ここでは小規模事業者持続化補助金の提出書類の中でメインとなる「様式2,経営計画書兼補助事業計画書」の作成方法を数回に分けてお伝えいたします。こちらの記事が皆様の補助金申請書類作成の参考になりますように…
では、前回の続きから≪経営計画/補助事業計画作成≫を始めていきましょう!
その①をお読みいただいていない方はコチラ↓から
では前回に引き続き≪経営計画書≫の作成から進めましょう!
1.企業概要
2.顧客ニーズと市場の動向
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
4.経営方針・目標と今後のプラン
既存の4項目を柱に記載を進めていきます。
≪企業概要≫
まずは「企業概要」から。ここはご自身の事業の現在の状況を俯瞰・分析し、持続化補助金の審査員に自分の事業の現状を理解してもらうように記載しましょう。もちろんですが補助金の審査員は応募者皆様の事業内容を知りません。「〇〇業」を営んでいる。といっても事業者様それぞれ、本当にいろいろあります。審査員の方々はもちろん様々な業種にある程度は精通された方々ではありますが、全て知っている!ってことはありません。まずはご自身の現在の事業について実際の数字等を交えて説明していきましょう。
自社の概要、創業からの簡単な足跡、事業のサービス内容など。まずは淡々と、飾る必要はありませんので
現況と事実をわかりやすいように記載してください。何年にどこで創業し、どのようなサービスを提供しているのか、どのような客層に対してどのようなソリューションを提供しているのか、自社の特徴は、そして現在の経営状況は、コロナの影響等があった場合等も記載してください。売り上げは右肩上がりなのか、それともコロナ等の影響で減少傾向なのか。主要取引先や自社の売上構成比を表などにしてもいいです。とにかく現状の自社の状況をわかりやすく、数字を交えて審査員に説明するつもりで記載しましょう。
≪顧客ニーズと市場の動向≫
ご自身が営んでいる事業でのお客様のニーズやマーケットの現状分析を第三者の目線で分析をし、ご自身の会社がどのような位置にポジショニングしているかを記載します。
現在の市場の動向は?マーケットは膨らんでいるのか、減少しているのか。競合他社の存在は?実際の数値を提示、分析しどのような方向に自社の市場は変化しているのか。どのようなニーズが増減しているのか。図表や実際の数値等も交えつつ記載しましょう。明るい方向を見て、ご自身の業界の明るい見通しを見つけることも大切です。明るく、期待が持てる記載をしていきましょう。ご自身の認識している同業他社/競合を記載し、ご自身での分析をしたりするのも良いかもしれません。同業他社の動きは?同業他社はどのような強みと弱みを持っているのでしょうか、そして自社はそれに対してどのように市場に向き合っているのかを記載しましょう。
【ワンポイント】
作成する「経営計画/補助事業計画」で約8枚とまあまあのボリュームの計画書が完成することとなります。
その完成した計画書の最初から最後までずらーーーーっと文字の羅列のみの計画書ってどうでしょうか?読みやすいでしょうか?事業の説明は分かりやすいでしょうか?最初にご説明した通り、審査員の皆様は世にある事業の全てを知っているわけではありません。その審査員に向けた説明が最初から最後まで「文字だけ」ですと伝わりづらいものとなってしまいます。
適宜、数値の裏付けとなるグラフや、例えば自社の取組がパッっとわかる過去に使用したチラシの画像、自社で製造や販売している商品の写真などを使用することで、文字ばかり並んでいる計画書よりも内容がグッっと伝わりやすくなりますよね。
「文字のみで伝えなければならない」なんてルールはありません。審査員の皆様に分かりやすいように計画書を作成しましょう。
ちなみに弊所で作成/採択実績のある事業計画書の一部を画像で表現してみます。
と、こんな感じのものを作成し、無事に採択されました…というよりは私の拙い説明(スイマセン)も画像があるとどうでしょうか、すごく分かりやすくなったと思いませんか。こんな感じで計画書の作成を進めていきましょう。
では続いていきます。
≪自社や自社の提供する商品・サービスの強み≫
自社の提供する商品やソリューションを他社と比較し優れている所、また他社の水準を満たしていない所、
他社と比較してご自身の会社の強み、弱みを記載しましょう。第三者の目線で記載しましょう。また、お客様の声などを通して自社の評価されている所などが分かれば記載するのも良いかと思います。
≪経営方針・目標と今後のプラン≫
これまでに記載したことを踏まえ、今後の自社の方向性を提示しましょう。
まずは経営方針を定めます。これまで1.企業概要、2.顧客ニーズと市場の動向、3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み、までで記載した内容を踏まえ、自身の会社をどのような方向に向けていくのか、「~だからこのように事業を進めていく。このような流れを受けてこの部分は強化し、この部分は止めていく。」など、どのような事を目指すのか記載していきましょう。
そして今後のプランとして、上記の目標を現実にしていくために具体的にどのような行動をしていくのか記載しまていきます。新製品を開発するのか、店舗改装するのか、はたまた広告を頑張っていくのか。
そして最後に売り上げ目標等の記載があると良いと思います。実際に行動していったときにどのような事が可能なのか、まずはお客様が増えていくのか、そして実際の売上はどのように推移していくのか。簡単な表を作成して今後1年~長くて3年程度の中長期の売上予測を立てて記載しましょう。
どうでしょうか、これで経営計画書の作成は完了です。これから何度も加筆修正を加えていくことにはなりますが、だいたいの形が見えてきたのではないでしょうか。
では次回、最終回≪補助事業計画書≫作成編、お楽しみに!